郊外のエリアで建売住宅が売れていないようです

                  郊外のエリアで新築建売住宅が売れていないようです

不動産の業界内で、このところ郊外の新築建売住宅が売れていないという話を聞くようになりました。

写真は、多摩市内の新築建売住宅の現場です。

 

現在(令和6年4月時点)、レインズで調べたところ市場に出ている近隣地域の新築建売住宅の戸数は、八王子市で337棟、日野市で169棟、立川市で125棟、府中市で194棟、多摩市で24棟、稲城市で42棟、町田市で281棟となっています。

 

かなりの数の新築建売住宅が、売れ残っている状態ということが言えます。その原因は、建築資材の高騰等が、建売住宅の物件価格上昇に一因として影響を与えているという点もあります。

 

建築資材の価格上昇は、コロナ渦や自然災害などの要因により供給不足や物流の混乱が発生し、それに伴って建築業界全体で価格が高騰しました。この影響により、建築コストが上昇し、建売住宅の価格もそれに追随して上昇していると考えられます。

 

コロナ渦の終わりの頃には、建売業者の土地仕入れ担当者が当社にも頻繁に訪れ「何か物件ないですか?」という声を聞きました。1週間で、7~10人程営業マンが飛び込みで訪ねてきたこともありました。

 

コロナで物件仕入れができず、その後、少ない物件の取り合いで、高値で仕入れた物件の影響が出てきたんだろうと思います。要するに、建築費用も値上がりし、土地も高値で仕入れてしまったということだと思います。

 

さらに、大きな要因として、コロナ渦では一時的に郊外への需要は高まりましたが、コロナが明けて起きた需要の変化も郊外の建売住宅の売れ行きに影響を与えていると考えられます。

 

都市部での働き方の変化や生活様式の変化により、郊外への需要も減少し、利便性の良い都内のマンションの需要の高まりに反して、郊外の建売戸建て住宅への需要も低下してきたものと思われます。

 

テレワークの増加や利便性を重視し都市部への移住の流れが、郊外の住宅需要に影響を与え、売れ行きにも影響を及ぼしている可能性があると思います。

 

このように、建築資材の高騰や需要の変化が、郊外の新築建売住宅の売れ行きに影響を与えていると考えられます。今後、売れ残り物件の値引きが増えそうです。


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